冬の停電や災害時、暖房が使えなくなると体温が下がり、体調を崩す危険が高まります。特に高齢者や乳幼児のいる家庭では、事前の防寒対策が命を守る備えになります。本稿では、電気が使えない状況でも暖かく過ごすための「家庭でできる防寒対策5選」を、揃え方と使い方のコツまでまとめました。
1.カイロを常備!低温やけどに注意して賢く使う
- 種類の使い分け:貼るタイプ/貼らないタイプ/靴用や腰用など。外出時は貼る、室内は貼らないタイプが安全。
- 貼る位置のコツ:首のうしろ・肩甲骨の間・お腹・腰など“太い血管の近く”を温めると効率的。
- 注意:就寝時は使用しない。直接肌に貼らない。低温やけどに注意。
参考アイテム(リンク差し替え用):
24時間タイプ使い捨てカイロ(Amazon) / 靴用カイロ(楽天)
2.毛布と寝袋で「断熱層」をつくる
体温を逃がさないポイントは空気の層=断熱。重ねる順番は以下が目安です。
- 身体
- 薄手のアルミシート(エマージェンシーブランケット)
- フリース毛布や厚手毛布
- 封筒型寝袋(家族用なら複数枚)
床からの冷え対策として、座る・寝る場所の下に銀マットや段ボールを敷くと効果大。
参考アイテム:
エマージェンシーブランケット(軽量) / 3シーズン用寝袋(封筒型)
3.電気不要の暖房器具を準備する(換気必須)
室内を直接温める手段として、以下の電源不要・ガス/灯油系を検討。必ず一酸化炭素中毒対策として換気・CO警報器の併用を。
- カセットガスストーブ:持ち運びやすく短時間の暖取りに。
- 灯油ストーブ:広い空間や長時間向け。やかんで加湿・湯沸かしも可能。
- カセットコンロ+鍋で湯を沸かし、湯たんぽ活用も有効。
安全メモ:屋内での使用時は1時間に数分の換気/就寝中は使わない/可燃物を近づけない/小さなお子さま・ペットに注意。
参考アイテム:
ポータブル・カセットガスストーブ / CO(一酸化炭素)警報器 / ゴム栓付き湯たんぽ(カバー付)
4.窓・床・隙間を塞いで「熱を逃がさない」
- 窓:断熱シート・プチプチ・隙間テープで外気の侵入を抑える。
- カーテン:厚手+床まで届く長さに。窓とカーテンの間に空気層をつくる。
- 床:ラグ・カーペット・コルクマットで底冷え対策。
- 玄関・換気口:ドラフトストッパーや養生テープで一時的に遮蔽(完全密閉は不可。安全換気は必ず確保)。
参考アイテム:
窓用断熱シート(貼って剥がせる) / すきま風ストッパー
5.体を温める食品・飲み物を備蓄
- 粉末スープ・味噌汁・しょうが湯・ココアなど、お湯で作れる温かい飲食。
- 非常食でも「温めると美味しい」タイプを選ぶと満足度UP。
- カセットコンロ&ボンベをセットで(ボンベは最低6~12本を目安)。
参考アイテム:
カセットコンロ(風に強いタイプ) / ガスボンベ(長期保管目安は製造から7年程度) / 温めて美味しい非常食セット
まとめ:断熱+局所保温+温かい飲食で体温を守る
防寒対策は「道具を買う」だけでなく、使い方・置き場所・家族での共有まで含めて準備しておくことが重要です。断熱で熱を逃がさず、局所を温め、温かい飲食で内側からも温める――この3点を意識するだけで、冬の停電でも大きく状況は変わります。
防災ライフ365では、季節ごとの備えやおすすめ防災グッズを順次更新していきます。この記事が役に立ったら、ブックマークや家族への共有をぜひお願いします。



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