雪害・大雪対策|停電・断水・交通麻痺に備える総合ガイド

冬の防災

雪害・大雪対策|停電・断水・交通麻痺に備える総合ガイド

大雪は、停電・断水・交通麻痺・屋根の倒壊など複数のトラブルが同時に起こる「複合災害」です。特に交通機関の麻痺や物流遅延によって食料の購入が難しくなるほか、立ち往生で車内に閉じ込められるケースも増えています。


大雪が引き起こす4つの主要トラブル

停電(倒木・送電障害)

積雪が電線や樹木に負荷を与え、広範囲の停電が発生することがあります。暖房や照明が使えなくなるため、電気を使わない備えが重要です。

断水(凍結・設備故障)

大雪で水道設備が凍結すると断水が発生し、トイレ・調理・洗い物が困難になります。凍結対策や飲料水の備蓄は必須です。

交通麻痺(立ち往生・物流停止)

道路の凍結・交通事故・除雪の遅れにより、車の立ち往生や物流停止が起こります。特に高速道路での大量立ち往生は毎年報告されています。

屋根の積雪と倒壊リスク

屋根の雪が一定量を超えると、家屋やカーポートが倒壊する危険性があります。積雪量に応じて早めの雪下ろしが必要です。


自宅の雪害対策|家の外と中で分けて考える

玄関・通路の除雪と滑り止め

転倒事故を防ぐため、玄関前の雪かきはこまめに行い、滑り止め材(砂・融雪剤)を用意しておきましょう。

屋根雪・雨どい・カーポートの強度

屋根雪が多い場合は雪下ろしや、雪庇(せっぴ)落下に注意。雨どいは凍結で破損しやすいため点検をおすすめします。

窓・サッシの断熱と結露対策

窓に断熱シートを貼ると室温低下を大幅に防げます。結露はカビの原因となるため、定期的に拭き取りましょう。


大雪時の停電・断水に備える家庭内対策

暖房(電気以外の熱源)

カセットガスストーブや石油ストーブなど、電気不要の暖房器具があると停電時も暖を取れます。

照明(LEDランタン・電池)

懐中電灯よりもLEDランタンが便利です。室内全体を照らすことができます。

非常食・飲料水(冬の備蓄量の目安)

大雪で外出できなくなることを想定し、3〜5日分の飲料水と食料を準備しておきましょう。

通信手段(モバイルバッテリー)

停電時の情報収集にはモバイルバッテリーが必須です。2台以上あると安心です。


車の雪害対策|立ち往生・凍結に備える

冬タイヤ・チェーン・滑り止め

スタッドレスは必須。さらにチェーンを1セット積んでおくと、急な積雪でも対応できます。

車載防災セット(毛布・食料・水)

立ち往生に備え、以下を車に常備しておくと安心です。

  • 毛布・寝袋
  • 水・ゼリー飲料
  • 携帯トイレ
  • モバイルバッテリー
  • スコップ・牽引ロープ

マフラー埋没によるCO中毒対策

雪に埋まった状態でエンジンをかけると、車内に排ガスが逆流し一酸化炭素中毒になります。停車中は必ずマフラー周囲を除雪してください。

ワイパー凍結・ドア凍結の防止

ワイパーは立てておく、ドアパッキンにはシリコンスプレーを塗布するなど対策しましょう。


外出時の注意点

不要不急の外出を避けるタイミング

積雪予報・交通情報・自治体の警報を確認し、外出を控える判断を早めに行いましょう。

徒歩・自転車の危険ポイント

マンホール・横断歩道・橋の上は凍結しやすい場所です。最も転倒リスクが高まります。

転倒防止の靴・滑り止め

靴底が減っている靴は危険です。滑り止めアタッチメントを常備すると安心です。


自治体・地域で確認しておくべき項目

除雪ステーション・集雪場の位置

地域によって雪の捨て場所が決められています。事前に地図で確認しておきましょう。

雪捨てのルール

道路への雪出し禁止など、地域ごとのルールが定められています。

高齢者の見守り体制

雪かきは高齢者にとって危険な作業です。地域での支援体制を確認し、協力体制を作っておくことが大切です。


まとめ|大雪は“複合災害”と考えて総合的に備える

大雪は単なる気象現象ではなく、停電・断水・交通麻痺・物流停止など複数の災害が同時に起こる「複合災害」です。家の外の対策(除雪・屋根雪・車対策)と家の中の対策(暖房・食料・通信)をセットで行うことで、冬の雪害に強い家庭をつくることができます。

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